第1回
心理学とは何か / 研究方法
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心理学の定義と歴史
語源:ギリシャ語 psyche(心)+ logos(学問)
词源:希腊语 psyche(心灵) + logos(学问)
定義:こころの働きと行動を科学的に研究する学問
定义:用科学方法研究心灵活动和行为的学问
1879年 — ヴント(Wundt)がライプツィヒ大学に世界初の心理学実験室を設置
1879年 Wundt 在莱比锡大学建立世界首个心理学实验室 → 心理学诞生的标志
研究方法
自然的観察:日常の状態で統制を加えずに観察する方法
自然观察:不加控制地在日常状态下观察行为
実験的観察:条件を人為的に操作して行動の変化を測定する方法
实验观察:人为控制条件后观察行为变化
賢い馬ハンス:自然的観察の限界の有名事例。馬は計算していたのではなく、質問者の無意識の身体的手がかりに反応していた
聪明的汉斯:马并非在计算,而是在读取提问者无意识的肢体暗示 → 说明自然观察的局限性
実験群 vs 統制群(対照群):独立変数を操作するのが実験群、操作しないのが統制群
实验组=施加自变量操作;控制组(对照组)=不施加操作,用于对比
心理学=用科学方法研究心灵和行为的学问。自然观察=不加控制地在日常状态下观察。实验观察=人为控制条件后观察。聪明的汉斯说明了自然观察的局限——观察者效应可能导致错误结论。
第2回
感覚
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感覚遮断と感覚の基本
感覚遮断実験(ヘロン Heron 1957):外部刺激を完全に遮断すると、2日程度で幻覚が生じる
感觉剥夺实验(Heron 1957):完全切断外部刺激→约2天后出现幻觉 → 说明感觉输入对正常心理功能必不可少
感覚=単純な刺激の受容 / 知覚=複雑な刺激の解釈・理解
感觉=对简单刺激的接收。知觉=对复杂刺激的解释和理解
共感覚(シナスタジア):ある感覚が別の感覚を引き起こす現象。約2000人に1人
联觉(通感):一种感觉自动引发另一种感觉(如看到数字感觉颜色)。约1/2000的人
感覚の優位性
視覚優位:腹話術効果 — 音の方向が視覚に引っ張られる
视觉优位:腹语效果——声音方向被视觉牵引
聴覚優位:ダブルフラッシュ錯覚 — 音の回数が視覚に影響
听觉优位:双闪错觉——声音次数影响视觉感知
順応と視覚の仕組み
明順応:暗→明への順応(速い)/ 暗順応:明→暗への順応(遅い)
明适应=从暗到亮(快)。暗适应=从亮到暗(慢,约30分钟)
桿体(かんたい):網膜上の視細胞。暗所で機能、色を識別しない / 錐体(すいたい):網膜上の視細胞。明所で機能、色を識別する
杆体=视网膜上的视细胞,暗处工作、不辨色。锥体=视网膜上的视细胞,亮处工作、能辨色
盲点:視神経が眼球を出る部分。桿体も錐体もない
盲点=视神经离开眼球的位置(视网膜上),无杆体和锥体
色の性質
色の3属性:色相 明度 彩度
色相=颜色种类。明度=亮暗。彩度=鲜艳程度
加法混色(光の混色)→ 白くなる / 減法混色(絵の具の混色)→ 黒くなる
加法混色=混光→变白。减法混色=混颜料→变黑
対比:周囲と反対方向に変化して見える / 同化:周囲と同じ方向に変化して見える
对比=被周围影响往相反方向偏移。同化=被周围影响往相同方向偏移
感觉=对简单刺激的接收。知觉=对复杂刺激的理解。杆体=暗处工作不辨色。锥体=亮处工作能辨色。加法混色=混光变白。减法混色=混颜料变黑。联觉=一种感觉自动引发另一种感觉。
第3回
知覚(形の知覚・群化)
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知覚に影響する要因
知覚がトップダウン処理になる条件:ノイズが多い 情報が少ない あいまい → 知識・経験で補完する
当噪声多/信息少/模糊时,知觉依赖已有知识和经验来补全(自上而下加工)
文脈効果:同じ形が文脈によって異なって知覚される(例:B vs 13)
文脉效应:同样的形状因上下文不同被感知为不同事物(如同一形状在字母序列中被看作B,在数字序列中被看作13)
図と地
反転図形・多義図形:ルビンの盃 — 盃にも2つの顔にも見える
反转图形/多义图形:鲁宾之杯——既可看作杯子也可看作两张脸
図と地の分化:面積が小さい方が「図」になりやすい
图地分化:面积小的部分更容易被感知为"图"(前景)
群化の要因(ゲシュタルト要因)
5つの群化要因:
五种群化因素(格式塔知觉组织原则)
- 近接:近いもの同士がまとまって見える
- 類同:似ているもの同士がまとまって見える
- 閉合:閉じた形を作るもの同士がまとまって見える
- よい連続:なめらかに続くもの同士がまとまって見える
- 共通運命:同じ方向に動くもの同士がまとまって見える
主観的輪郭:物理的に存在しない輪郭が知覚される現象(例:カニッツァの三角形)
主观轮廓:物理上不存在的轮廓线被感知到(如Kanizsa三角形)
色の恒常性:照明が変わっても色は同じに知覚される
颜色恒常性:照明条件变化时,感知到的颜色基本不变
文脉效应=同样的形状因上下文不同被感知为不同事物。群化=零散刺激被感知为整体的机制(格式塔5要因:近接、类同、闭合、良好连续、共同命运)。主观轮廓=物理上不存在的轮廓线被感知到。图地分化=面积小的更容易成为前景。
第4回
奥行き知覚
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基本原理
網膜は2次元 → 奥行き手がかりを使って3次元を知覚する
视网膜是二维的 → 通过深度线索感知三维空间
眼球運動的手がかり
調節:水晶体の厚さの変化。近い=厚く、遠い=薄く
调节=通过改变晶状体厚度对焦(近→厚,远→薄)
輻輳(ふくそう):両眼が近くの対象を見るとき内側に寄る(寄り目)
辐辏=两眼同时向内转(斗鸡眼),看近处物体时发生
両眼性手がかり
両眼視差:左右の眼の網膜像のズレ。近いほどズレが大きい
两眼视差=左右眼网膜像的偏差,越近偏差越大
単眼性手がかり — 運動的
運動視差:近い対象は速く移動して見え、遠い対象はゆっくり移動して見える
运动视差=近处物体看起来移动快、远处慢(如车窗外的风景)
単眼性手がかり — 静止的(5つ)
- 相対的位置:上にあるものが遠く見える
- 相対的大きさ:小さいものが遠く見える
- 重なり:手前のものが遠くのものを隠す
- 陰影:影によって立体感を知覚
- 遠近法:線遠近法(消失点に収束)+ 大気遠近法(遠くが霞む)
きめの勾配:テクスチャが密になるほど遠い
纹理梯度=纹理越密集,看起来越远
ネッカーの立方体:奥行きが反転して見える多義図形
Necker立方体=深度方向可反转的多义图形
调节=通过改变晶状体厚度对焦。辐辏=两眼同时向内转(斗鸡眼)。两眼视差=左右眼网膜像的偏差。运动视差=近处物体移动快、远处慢。静止的5种单眼线索:相对位置、相对大小、遮挡、阴影、透视法(线透视+大气透视)。
第5回
錯視
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基本概念
錯覚=物理的特徴と知覚の食い違い。錯視=視覚における錯覚
错觉=感知到的特征与物理特征不一致。错视=视觉上的错觉
知覚の恒常性:環境条件が変わっても対象の性質が一定に知覚される
知觉恒常性=环境条件改变,但对事物性质的知觉保持不变
大きさの恒常性:距離が変わっても大きさが同じに見える
大小恒常性=距离变了但感知大小基本不变
錯視量の測定
上昇系列(A)+ 下降系列(D)→ 平均。下降系列の方が錯視量が大きい
上升序列(A)+下降序列(D)取平均。下降序列的错觉量更大
主要な錯視
ミュラー・リヤー錯視:矢羽の方向で線分の長さが異なって見える。大きさの恒常性の過大適用で説明
缪勒-莱尔错觉:箭头方向不同导致线段长度看起来不同。用大小恒常性的过度应用解释
エビングハウス錯視:大きさの対比 — 周囲の円の大きさで中央の円の大きさが変わって見える
艾宾浩斯错觉=大小对比——周围圆的大小使中央圆看起来不同
デルブーフ錯視:対比と同化の両方が関係
德尔布夫错觉=同时涉及对比和同化
ジャストロー錯視:同じ扇形を重ねると上が小さく見える
贾斯特罗错觉=相同扇形叠放时上面的看起来更小
ポンゾ錯視:収束する線(奥行き背景)の中で、奥の方の線分が大きく見える
庞佐错觉=在汇聚线条中,远处线段看起来更大(线性透视线索)
月の錯視:地平線近くの月が大きく見える
月亮错觉=地平线附近的月亮看起来更大
ヘルムホルツの正方形:水平縞の正方形は縦長に、垂直縞は横長に見える
亥姆霍兹正方形=水平条纹看起来竖长,垂直条纹看起来横宽
错觉=感知到的特征与物理特征不一致。大小恒常性=距离变了但感知大小基本不变。缪勒-莱尔错觉用大小恒常性的过度应用来解释。庞佐错觉=有深度背景时,远处的东西看起来更大。
第6回
古典的条件づけ
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学習の定義
学習:練習や経験による比較的永続的な行動の変容
学习=通过练习或经验引起的相对持久的行为变化
パヴロフの古典的条件づけ
パヴロフのイヌの実験:
巴甫洛夫的狗实验(经典条件反射)
- UCS(無条件刺激):食物 — 自然に唾液を引き起こす
- UCR(無条件反応):唾液 — UCSへの自然反応
- CS(条件刺激):ベルの音 — 条件づけ後に唾液を引き起こす
- CR(条件反応):CSに対する唾液反応
消去:CSのみを繰り返し提示 → CRが減弱。ただし消去は「取消し」ではなく新たな学習
消去=只呈现CS→CR减弱。但消去不是抹除原来的学习,而是新的学习(所以会自发恢复)
重要実験と応用
アルバート坊やの実験(Watson & Rayner 1920):乳児に対して白ネズミ(CS)+ 大きな音(UCS)→ 恐怖反応(CR)を条件づけ
小阿尔伯特实验(1920):对婴儿进行恐惧条件化——白鼠(CS)+巨响(UCS)→恐惧(CR)
般化:類似した刺激にも条件反応が生じる
泛化=类似刺激也引起条件反应(如怕白鼠→也怕兔子、皮毛)
分化条件づけ:特定の刺激のみに反応するよう訓練
分化条件化=训练只对特定刺激反应(区分相似刺激)
行動療法
系統的脱感作法:逆制止(リラクゼーション)+ 段階的な不安刺激の提示
系统脱敏法=放松反应(逆制止) + 逐步呈现焦虑刺激 → 克服恐惧
自律訓練法:身体のリラクゼーション技法
自律训练法=身体放松技法
无条件刺激(UCS)=自然引起反应的刺激(食物)。条件刺激(CS)=经条件化后引起反应的刺激(铃声)。消去=不是抹除而是新学习(会自发恢复)。泛化=类似刺激也引起反应。系统脱敏法=用放松反应抑制焦虑,逐步暴露于恐惧刺激。
第7回
オペラント条件づけ
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基本概念
ソーンダイクの問題箱:猫が試行錯誤で箱から脱出 → 効果の法則
桑代克的问题箱:猫通过试误学习从箱子脱出 → 效果律
オペラント条件づけ:自発的行動 → 強化 → 行動の増加
操作性条件化:自发行为 → 强化 → 行为频率增加
古典的 vs オペラント
古典的:誘発的行動、対呈示 / オペラント:自発的行動、強化子
古典=诱发行为+配对呈现。操作=自发行为+强化物
強化スケジュール(4種)
- 定時間隔(FI):一定時間ごとに強化。反応率は強化直後に低下
- 変時間隔(VI):不定の時間間隔で強化。安定した反応率
- 定率(FR):一定回数の反応ごとに強化。出来高払い
- 変率(VR):不定の回数ごとに強化。最も高い反応率
消去抵抗:部分強化 > 連続強化。変率(VR)が最も消去抵抗が高い
消去抵抗:部分强化 > 连续强化。变比率(VR)消去抵抗最高(赌博停不下来的原因)
強化子の種類
条件性強化子:学習された強化子 / トークン:シールやポイント / 般性強化子:お金(あらゆるものと交換可能)
条件性强化物=习得的强化物。代币=贴纸、积分等。泛化强化物=钱(可换一切)
シェイピングと弱化
シェイピング:スモールステップで目標行動に近づける
塑造=通过小步骤逐步接近目标行为
強化と弱化の2×2マトリクス:
强化与弱化的2×2矩阵
- 正の強化:快刺激を与える → 行動↑(褒美をもらう)
- 負の強化:不快刺激を除去する → 行動↑(頭痛薬で痛み消える)
- 正の弱化(罰):不快刺激を与える → 行動↓(叱られる)
- 負の弱化:快刺激を除去する → 行動↓(おこづかい没収)
Skinner(1938):罰は行動を消すのではなく、一時的に抑えるだけ
Skinner(1938):惩罚只是暂时抑制行为,不是消除学习
操作性条件化=自发行为+强化→行为增加。强化程序4种:定时间隔(FI)/变时间隔(VI)/定比率(FR)/变比率(VR)。部分强化的消去抵抗更高。变比率最高(赌博停不下来的原因)。惩罚只是暂时抑制行为,不是消除学习。正强化=给快→行为↑。负强化=去苦→行为↑。正弱化=给苦→行为↓。负弱化=去快→行为↓。
第8回
その他の学習
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逃避学習と回避学習
逃避学習:嫌悪刺激が始まってから逃げる(電撃が来てから逃げる)
逃避学习=电击来了才逃跑
回避学習:信号を聞いて嫌悪刺激の前に逃げる(信号を聞いて先に逃げる)
回避学习=听到信号就提前跑
二要因説:回避学習 = 古典的条件づけ(恐怖の獲得)+ オペラント条件づけ(負の強化で逃避行動)
二因素说=经典条件化(获得恐惧) + 操作条件化(负强化→逃避行为)
回避行動が消去されにくい理由:逃げてしまうため「何も起きない」ことを学習できない
回避行为难以消除的原因:总是逃跑所以无法学到"不逃也没事"
自己強化と観察学習
自己強化(Bandura & Perloff 1967):自分で自分に報酬を与える
自我强化=自己给自己奖励
観察学習(モデリング)vs 模倣学習:
観察学習=強化なしでも観察するだけで学習が成立 / 模倣学習=強化が必要
観察学習=強化なしでも観察するだけで学習が成立 / 模倣学習=強化が必要
观察学习=不需要强化也能通过观察学会。模仿学习=需要强化
バンデューラの実験
Bandura 1963:ビニール人形(ボボ人形)への攻撃行動の観察 → 子どもが同様の攻撃行動を示す → メディアの影響
班杜拉1963:波波玩偶实验——观察攻击行为→儿童模仿→证明媒体影响
Bandura 1965:代理強化・代理罰。モデルが報酬を受ける/罰を受ける条件 → 学習と遂行の区別(罰条件でも学習はしているが、遂行は抑制される)
代理强化=看到别人被奖励自己也学到。代理惩罚=看到别人被罚行为被抑制。重点:学习(习得)和遂行(表现)是不同的
自己効力感
自己効力感(セルフ・エフィカシー):
自我效能感=相信自己能做到的信念
- 効力期待:自分にその行動ができるかという期待
- 結果期待:その行動をしたら結果が出るかという期待
自我效能感=相信自己能做到。效力期待=我能做到吗?结果期待=做了会有结果吗?
逃避学习=电击来了逃跑。回避学习=听到信号就提前跑。二因素说=经典条件化(恐惧)+操作条件化(负强化)。回避行为难消除因为总在逃,无法学到"不逃也没事"。观察学习=不需要强化也能通过观察学会。代理强化=看到别人被奖励自己也学到。自我效能感=相信自己能做到。
第9回
問題解決
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問題解決の構造
初期状態 → オペレータ(操作)→ 目標状態。制約と問題空間が存在する
初始状态 → 操作符 → 目标状态。存在约束条件和问题空间
解決方略
アルゴリズム:必ず正解に辿り着く方法(時間がかかる場合がある)
算法=一定能找到答案(但可能耗时很长)
ヒューリスティック:効率的だが正解の保証なし
启发法=不保证正确但高效
手段−目標分析:目標と現状のズレを下位目標に分解して解決
手段-目标分析=把大目标分解为子目标逐步缩小差距
問題解決の障害
構え(mental set):固定化した反応方法が新しい解法の発見を妨げる
心理定势=固定的反应方式妨碍发现新解法
固着(functional fixedness):物の通常の用途に固着して別の用途を思いつけない
功能固着=只能想到物品的常规用途,想不到其他用法
具体例:水がめ問題(構え)・9点問題(枠を超える)・ネックレス問題(固着)
具体例:水罐问题(心向)、9点问题(跳出框架)、项链问题(功能固着)
創造的問題解決
ワラスの4段階:
沃拉斯的四阶段(创造性思维过程)
- 準備期:問題に取り組む
- 孵卵期:問題から離れる
- 啓示期:突然ひらめく
- 検証期:解答を確認する
孵卵効果:問題から離れると不適切な活性化が低下し、解決につながる
孵化效应=暂时放下问题后,不恰当的思路会消退,灵感涌现
洞察(insight):問題の再体制化による突然の理解。試行錯誤(ニワトリ)vs 洞察(イヌ・チンパンジー)
顿悟=突然看到解决方案(重新组织问题)。鸡=试误,狗/黑猩猩=顿悟
算法=一定能找到答案。启发法=不保证但高效。心理定势=固定的反应方式妨碍解题。功能固着=只能想到常规用途。Wallas四阶段:准备→孵化→启示→验证。孵化效应=暂时放下问题后灵感涌现。顿悟=突然看到解决方案(重新组织问题)。
第10回
概念・知識
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概念とカテゴリー
概念=抽象的な意味情報 / カテゴリー=概念に含まれる事例の集合
概念=抽象的意义信息。范畴(类别)=属于某概念的事例集合
3つの理論
定義的特徴理論:必要十分条件で概念を定義。弱点:例外に対応できない
定义性特征理论=用必要充分条件定义概念(缺点:处理不了例外)
プロトタイプ理論:典型例(プロトタイプ)を中心に、類似度で判断。家族的類似性
原型理论=以最典型的例子为中心,根据相似度判断归属。家族相似性
説明ベース理論:背景にある理論・説明に基づいてカテゴリー化する
说明理论=基于背景理论/解释来分类
知識の構造
階層的ネットワークモデル:概念が階層的に整理され、属性は最上位に保存(認知的経済性)
层级网络模型=概念按层级组织,属性存在最高层(认知经济性)
活性化拡散モデル:ある概念が活性化すると、関連概念にも活性化が拡散する(プライミング効果の説明)
激活扩散模型=一个概念被激活后,激活向相关概念扩散(解释启动效应)
スキーマ:体系化された知識の枠組み / スクリプト:特定場面のスキーマ(例:レストランの注文手順)
图式=体系化的知识框架。脚本=特定场景的固定流程(如餐厅点菜)
熟達者と初心者
熟達者:深い構造で問題を理解 / 初心者:表面的な特徴で分類
专家=根据深层结构理解问题。新手=根据表面特征分类
定义性特征理论=必要充分条件(缺点:处理不了例外)。原型理论=以典型为中心(家族相似性)。说明理论=基于理论/解释来分类。图式=体系化的知识框架。脚本=特定场景的固定流程(如餐厅点菜)。专家看深层结构,新手看表面特征。
第11回
記憶
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記憶の3過程
記銘(符号化)→ 保持(貯蔵)→ 想起(検索)。想起の失敗=忘却
编码(记銘) → 储存(保持) → 提取(想起)。提取失败=遗忘
再生:手がかりなしに思い出す / 再認:提示されたものが以前見たものか判断する
再生=无线索自由回忆。再认=判断是否见过
二重貯蔵モデル
感覚記憶 → 短期記憶 → 長期記憶
感觉记忆 → 短期记忆 → 长期记忆
系列位置実験:初頭効果(最初の項目 → 長期記憶に入っている)+ 新近効果(最後の項目 → 短期記憶にまだある)
系列位置效应:首位效应=先出现的记得好(进入长期记忆)。近因效应=最后的记得好(还在短期记忆中)
短期記憶
容量:7±2(マジカルナンバー)。チャンク:意味のある単位にまとめると記憶容量を増やせる
短期记忆容量:7±2项。组块(chunk)=有意义的记忆单位,能增加记忆容量
ワーキングメモリ:情報を一時的に保持しながら操作する(短期記憶の発展形)
工作记忆=保持信息的同时对其进行操作(短期记忆的发展概念)
長期記憶
宣言記憶:意味記憶(知識・事実)+ エピソード記憶(個人的体験)
陈述记忆=语义记忆(知识事实)+ 情景记忆(个人经历)
手続き記憶:技能や手順(自転車の乗り方など)。言語化しにくい
陈述记忆=语义记忆(知识)+情景记忆(个人体验)。程序性记忆=技能(骑自行车等)
リハーサルと処理水準
維持リハーサル:単純な繰り返し(浅い処理)/ 精緻化リハーサル:意味づけ(深い処理)
维持复述=简单重复(浅层加工)。精细化复述=赋予意义(深层加工) → 更容易记住
処理水準モデル:深い処理ほど記憶に残る。活字(形態)< 音韻 < 文章(意味)
加工水平模型:加工越深记忆越牢。字形 < 语音 < 语义
自己参照効果(Rogers 1977):自分自身と関連づけると最もよく記憶される
自我参照效应(Rogers 1977):与自己相关联时记忆效果最好
記憶術(6種)
- 場所法:場所と結びつける
- 語呂合わせ:意味のある文にする
- 頭文字法:頭文字で覚える
- 物語法:物語を作る
- 視覚イメージ:映像化する
- 精緻化:意味的に関連づける
编码→储存→提取(失败=遗忘)。双重存储模型=感觉记忆→短期记忆→长期记忆。首位效应=先出现的记得好(长期记忆)。近因效应=最后的记得好(短期记忆)。组块=有意义的记忆单位。工作记忆=保持+操作信息。精细化复述=深层加工→容易记住。加工水平:字形<语音<语义。自我参照效应=与自己相关记得最好。
第12回
記憶の変容
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バートレットの研究
バートレット(Bartlett 1932):「幽霊の戦い」の物語を繰り返し再生 → 3つの変容パターン:
巴特莱特(1932):「幽灵之战」故事反复再生→三种变形模式
- 省略:不慣れな内容が落ちる
- 同化:自分の文化に合うように変わる
- 合理化:論理的に筋が通るように変わる
→ 記憶はスキーマによる再構成であり、正確なコピーではない
记忆是基于图式的动态重构,不是精确复制
言語ラベルの影響
カーマイケル(Carmichael 1932):あいまいな図形に異なるラベルをつけると、ラベルに引っ張られて記憶が変容する
Carmichael(1932):给模糊图形贴不同标签→记忆向标签方向歪曲
ロフタスの誤情報効果
ロフタス(Loftus)の誤情報効果:
洛夫特斯的错误信息效应
- 道路標識実験:事後の質問で「止まれ」を「一時停止」と暗示 → 記憶が変容
- スピード推定:「ぶつかった」vs「衝突した」— 動詞の強さで推定速度が変わる
上書き仮説:元の記憶が書き換えられる / 共存仮説:元の記憶は残っているがアクセスできない
覆盖假说=原始记忆被改写。共存假说=原始记忆还在但无法提取
偽りの記憶とソース・モニタリング
偽りの記憶(false memory):実際には起きていない出来事の記憶が形成される
虚假记忆=回忆起没发生过的事情
ソース・モニタリング:記憶がどこから来たかを判断する機能。失敗するとデジャヴ(既視感)が生じる
来源监控=判断记忆来自哪里。来源监控失败→既视感(似曾相识)
图式=基于过去经验形成的知识框架。记忆不是精确复制而是动态重构(Bartlett):省略/同化/合理化。误导信息效应(Loftus)=事后错误信息改变原始记忆。虚假记忆=回忆起没发生过的事。来源监控=判断记忆来自哪里(失败→既视感/似曾相识)。
カタカナ用語集
| カタカナ | 読み / 原語 | 中文 | 回 | |
|---|---|---|---|---|
| ギリシャ語 | Greek | 希腊语 | 1 | |
| ヴント | Wundt | 冯特 | 1 | |
| ハンス | Hans | 汉斯(聪明的马) | 1 | |
| ヘロン | Heron | 赫伦(感觉剥夺实验) | 2 | |
| シナスタジア | synesthesia | 联觉/通感 | 2 | |
| ダブルフラッシュ | double flash | 双闪错觉 | 2 | |
| ノイズ | noise | 噪声/干扰 | 3 | |
| ルビン | Rubin | 鲁宾(鲁宾之杯) | 3 | |
| ゲシュタルト | Gestalt | 格式塔(完形) | 3 | |
| カニッツァ | Kanizsa | 卡尼萨(主观轮廓) | 3 | |
| プロトタイプ | prototype | 原型 | 10 | |
| ネッカー | Necker | 内克尔(Necker立方体) | 4 | |
| テクスチャ | texture | 纹理 | 4 | |
| ミュラー・リヤー | Müller-Lyer | 缪勒-莱尔(错觉) | 5 | |
| エビングハウス | Ebbinghaus | 艾宾浩斯(大小错觉) | 5 | |
| デルブーフ | Delboeuf | 德勃夫(错觉) | 5 | |
| ジャストロー | Jastrow | 贾斯特罗(错觉) | 5 | |
| ポンゾ | Ponzo | 庞佐(错觉) | 5 | |
| ヘルムホルツ | Helmholtz | 亥姆霍兹(正方形错觉) | 5 | |
| パヴロフ | Pavlov | 巴甫洛夫 | 6 | |
| アルバート | Albert | 小阿尔伯特(实验) | 6 | |
| ワトソン | Watson | 华生 | 6 | |
| レイナー | Rayner | 雷纳 | 6 | |
| リラクゼーション | relaxation | 放松(法) | 6 | |
| ソーンダイク | Thorndike | 桑代克 | 7 | |
| オペラント | operant | 操作性的 | 7 | |
| スキナー | Skinner | 斯金纳 | 7 | |
| トークン | token | 代币 | 7 | |
| シェイピング | shaping | 塑造 | 7 | |
| スモールステップ | small step | 小步骤 | 7 | |
| スケジュール | schedule | 程序/方案 | 7 | |
| バンデューラ | Bandura | 班杜拉 | 8 | |
| パーロフ | Perloff | 珀洛夫 | 8 | |
| モデリング | modeling | 观察学习/建模 | 8 | |
| ボボ | Bobo | 波波(人偶实验) | 8 | |
| セルフ・エフィカシー | self-efficacy | 自我效能感 | 8 | |
| メディア | media | 媒体 | 8 | |
| アルゴリズム | algorithm | 算法 | 9 | |
| ヒューリスティック | heuristic | 启发法 | 9 | |
| オペレータ | operator | 操作符 | 9 | |
| ワラス | Wallas | 沃拉斯 | 9 | |
| インサイト | insight | 顿悟/洞察 | 9 | |
| チンパンジー | chimpanzee | 黑猩猩 | 9 | |
| カテゴリー | category | 范畴/类别 | 10 | |
| ネットワーク | network | 网络 | 10 | |
| スキーマ | schema | 图式 | 10 | |
| スクリプト | script | 脚本(场景图式) | 10 | |
| プライミング | priming | 启动效应 | 10 | |
| リハーサル | rehearsal | 复述 | 11 | |
| チャンク | chunk | 组块 | 11 | |
| ワーキングメモリ | working memory | 工作记忆 | 11 | |
| エピソード | episode | 情景(记忆) | 11 | |
| マジカルナンバー | magical number | 魔法数字(7±2) | 11 | |
| ロジャーズ | Rogers | 罗杰斯(自我参照效应) | 11 | |
| バートレット | Bartlett | 巴特利特 | 12 | |
| カーマイケル | Carmichael | 卡迈克尔 | 12 | |
| ロフタス | Loftus | 洛夫特斯 | 12 | |
| ソース・モニタリング | source monitoring | 来源监控 | 12 | |
| デジャヴ | déjà vu | 既视感/似曾相识 | 12 | |
| ラベル | label | 标签 | 12 | |
| フォールス・メモリ | false memory | 虚假记忆 | 12 |
簡答練習問題
Q1. 心理学の定義と、1879年に何が起きたかを述べよ。
心理学とは、こころの働きと行動を科学的に研究する学問である。語源はギリシャ語のpsyche(心)とlogos(学問)に由来する。1879年、ヴント(Wundt)がドイツのライプツィヒ大学に世界初の心理学実験室を設置し、心理学が独立した学問として成立した。
Q2. 自然的観察と実験的観察の違いを、「賢い馬ハンス」の例を用いて説明せよ。
自然的観察は日常の状態で統制を加えずに行動を観察する方法であり、実験的観察は条件を人為的に操作して行動の変化を測定する方法である。「賢い馬ハンス」は自然的観察の限界を示す例である。馬のハンスは計算ができるように見えたが、実際には質問者の無意識の身体的手がかり(微妙な動き)に反応していただけであった。自然的観察ではこの区別ができず、実験的に条件を統制して初めて真実が明らかになった。
Q3. 感覚と知覚の違いを説明し、共感覚(シナスタジア)の特徴を述べよ。
感覚は単純な刺激の受容であり、知覚は複雑な刺激の解釈・理解である。共感覚(シナスタジア)とは、ある感覚モダリティの刺激が別の感覚モダリティの経験を引き起こす現象で、例えば数字を見ると特定の色を感じるなどがある。約2000人に1人の割合で見られる。
Q4. 桿体と錐体の機能の違いを説明せよ。
桿体(かんたい)は暗い場所で機能する視細胞で、光に対する感度が高いが色の識別はできない。暗順応に関与する。一方、錐体(すいたい)は明るい場所で機能する視細胞で、色の識別が可能である。桿体は主に網膜の周辺部に、錐体は中心窩に集中している。
Q5. ゲシュタルト群化の5つの要因を挙げ、それぞれ簡潔に説明せよ。
①近接:空間的に近いもの同士がまとまって知覚される。②類同:形や色が似ているもの同士がまとまって知覚される。③閉合:閉じた形を構成する要素がまとまって知覚される。④よい連続:なめらかに連続する要素がまとまって知覚される。⑤共通運命:同じ方向に同時に動く要素がまとまって知覚される。
Q6. 奥行き知覚における「調節」「輻輳」「両眼視差」をそれぞれ説明せよ。
調節:水晶体の厚さを変化させてピントを合わせる仕組み。近い対象を見るときは水晶体が厚くなり、遠い対象では薄くなる。この厚さの変化が奥行きの手がかりとなる。輻輳(ふくそう):近い対象を見るとき、両眼が内側に寄る(寄り目になる)。この眼球の回転角度が奥行きの手がかりとなる。両眼視差:左右の眼は約6cm離れているため、同じ対象の網膜像にズレが生じる。このズレが大きいほど対象は近くにあると判断される。
Q7. ミュラー・リヤー錯視を説明し、大きさの恒常性との関係を述べよ。
ミュラー・リヤー錯視は、同じ長さの線分でも、外向きの矢羽がついた線分は長く、内向きの矢羽がついた線分は短く見える錯視である。これは大きさの恒常性の過大適用で説明される。外向きの矢羽は建物の内角(近く見える)に、内向きの矢羽は外角(遠く見える)に似ており、奥行きの手がかりとして処理された結果、恒常性の補正が過剰に働き、長さが異なって知覚される。
Q8. 古典的条件づけにおけるUCS・UCR・CS・CRを、パヴロフの実験を例に説明せよ。
パヴロフの実験において:UCS(無条件刺激)は食物であり、訓練なしに自然に唾液分泌を引き起こす。UCR(無条件反応)は食物に対する唾液分泌であり、学習されたものではない。CS(条件刺激)はベルの音であり、もともと唾液反応を引き起こさないが、食物と繰り返し対呈示されることで唾液反応を引き起こすようになる。CR(条件反応)はCSに対する唾液分泌であり、条件づけによって獲得された反応である。
Q9. 「消去は取消しではなく新たな学習」とはどういう意味か説明せよ。
消去とは、条件刺激のみを繰り返し提示することで条件反応が減弱する現象である。しかし、これは元の学習(CS-UCSの連合)が消え去ったのではなく、「CSの後にUCSは来ない」という新しい学習が上書きされた状態である。その証拠として、消去後に時間が経つと条件反応が自然に回復する「自発的回復」が見られる。つまり、元の連合は保持されたまま、新たな抑制的な学習が加わったと考えられる。
Q10. 古典的条件づけとオペラント条件づけの違いを3点述べよ。
①行動の種類:古典的条件づけは誘発的行動(刺激に対する反射的反応)を扱い、オペラント条件づけは自発的行動(能動的に発せられる行動)を扱う。②手続き:古典的条件づけはCSとUCSの対呈示であり、オペラント条件づけは行動の後に強化子を提示する。③学習内容:古典的条件づけは刺激間の関係(S-S連合)を学び、オペラント条件づけは行動と結果の関係(R-S連合)を学ぶ。
Q11. 強化スケジュール4種の名称と特徴を述べ、消去抵抗が最も高いのはどれか答えよ。
①定時間隔(FI):一定時間ごとに強化。強化直後は反応率が低下する(ホタテ型パターン)。②変時間隔(VI):不定の時間間隔で強化。安定した反応率を示す。③定率(FR):一定回数の反応ごとに強化。出来高払いに相当。④変率(VR):不定の回数ごとに強化。最も高い反応率を示す。消去抵抗が最も高いのは変率(VR)スケジュールである。これはギャンブル(パチンコ・スロット)が止められない理由でもある。部分強化は連続強化より消去抵抗が高い。
Q12. 正の強化・負の強化・正の弱化・負の弱化の違いを、例とともに説明せよ。
正の強化:快刺激を与えることで行動を増加させる(例:良い成績でご褒美をもらう→勉強が増える)。負の強化:不快刺激を除去することで行動を増加させる(例:頭痛薬で痛みが消える→薬を飲む行動が増える)。正の弱化(罰):不快刺激を与えることで行動を減少させる(例:叱られる→問題行動が減る)。負の弱化:快刺激を除去することで行動を減少させる(例:おこづかい没収→問題行動が減る)。ただし、Skinner(1938)によれば、罰は行動を一時的に抑制するだけで、学習そのものを消去するわけではない。
Q13. 逃避学習と回避学習の違いを説明し、回避行動が消去されにくい理由を述べよ。
逃避学習は嫌悪刺激が始まってから逃げる行動を学習することであり(例:電撃を受けてから逃げる)、回避学習は警告信号を聞いて嫌悪刺激が来る前に逃げる行動を学習することである(例:信号音を聞いて電撃の前に逃げる)。二要因説によれば、回避学習は古典的条件づけ(信号に対する恐怖の獲得)とオペラント条件づけ(逃避行動の負の強化)の二つの過程からなる。回避行動が消去されにくいのは、逃げてしまうことで「実は何も起きない」ことを経験できないため、恐怖が維持され続けるからである。
Q14. バンデューラ(1965)の実験で示された「学習と遂行の区別」について説明せよ。
バンデューラ(1965)は、モデルがボボ人形を攻撃する映像を子どもに見せ、モデルが報酬を受ける条件・罰を受ける条件・何もない条件の3群を設けた。直後の自由遊びでは、罰条件の子どもは攻撃行動が少なかったが、その後「真似をしたら報酬をあげる」と告げると、全群で同程度の攻撃行動が見られた。これは、罰条件でも攻撃行動は「学習」されていたが、「遂行」(実際の行動として表すこと)が抑制されていたに過ぎないことを示す。学習(acquisition)と遂行(performance)は別の過程である。
Q15. アルゴリズムとヒューリスティックの違いを述べ、手段−目標分析を説明せよ。
アルゴリズムは、すべての可能性を体系的に探索することで必ず正解に到達する方法であるが、時間がかかる場合がある。ヒューリスティックは、経験則や直感的な方略を用いて効率的に解を探すが、正解に到達する保証はない。手段−目標分析はヒューリスティックの一種であり、現状と目標の差を分析し、その差を縮小するために下位目標を設定し、段階的に問題を解決していく方法である。
Q16. ワラスの4段階モデルと孵卵効果について説明せよ。
ワラスは創造的問題解決の過程を4段階に分けた。①準備期:問題に集中的に取り組む段階。②孵卵期:意識的には問題から離れている段階。③啓示期:突然解決策がひらめく段階。④検証期:得られた解答の正しさを確認する段階。孵卵効果とは、問題から一度離れることで創造的な解決が促進される現象である。これは、準備期に活性化された不適切な手がかりや固着が、時間の経過とともに低下し、新しい視点からの再構造化が可能になるためと考えられている。
Q17. 概念に関する3つの理論(定義的特徴理論・プロトタイプ理論・説明ベース理論)を比較せよ。
定義的特徴理論は、概念を必要十分条件(定義的特徴)の集合として捉える。明確だが、例外的な事例や典型性の差を説明できない弱点がある。プロトタイプ理論は、概念の典型例(プロトタイプ)との類似度によってカテゴリー判断を行う。典型性効果や家族的類似性を説明できるが、概念の境界があいまいになる。説明ベース理論は、事物の背景にある因果的理論や説明に基づいてカテゴリー化する。外見が似ていなくても、同じ説明が当てはまるものは同じカテゴリーに分類される。
Q18. スキーマとスクリプトの違いを説明し、具体例を挙げよ。
スキーマは、過去の経験に基づいて形成された体系的な知識の枠組みであり、新しい情報の理解や記憶の整理に用いられる(例:「大学」のスキーマには教室・教授・講義・試験などの知識が含まれる)。スクリプトはスキーマの一種で、特定の場面における行動の手順・流れに関する知識である(例:「レストラン」のスクリプトは、入店→着席→メニューを見る→注文→食事→会計→退店という一連の手順)。
Q19. 二重貯蔵モデルの3つの記憶貯蔵庫を説明し、系列位置効果との関係を述べよ。
二重貯蔵モデルは記憶を3つの貯蔵庫に分ける。感覚記憶は非常に短時間(数百ミリ秒〜数秒)だけ感覚情報を保持する。短期記憶は約15〜30秒間、容量7±2チャンクの情報を保持する。長期記憶は半永久的に大量の情報を保持する。系列位置効果は、単語リストの初めの項目がよく記憶される初頭効果(リハーサルにより長期記憶に転送されたため)と、最後の項目がよく記憶される新近効果(まだ短期記憶に残っているため)から成り、二重貯蔵モデルを支持する証拠となる。
Q20. 処理水準モデルについて説明し、自己参照効果との関係を述べよ。
処理水準モデル(Craik & Lockhart)は、情報がより深い水準で処理されるほど記憶に残りやすいとする理論である。処理水準は浅い方から、活字(形態的処理)< 音韻(音韻的処理)< 文章(意味的処理)の順に深くなる。自己参照効果(Rogers 1977)は、情報を自分自身と関連づけて処理すると、意味的処理よりもさらに記憶成績が向上する現象である。これは自己に関するスキーマが豊富で精緻化された処理を促進するためと考えられ、処理水準モデルの延長として理解できる。
Q21. バートレット(1932)の研究における記憶の3つの変容パターンを説明せよ。
バートレット(1932)は「幽霊の戦い」という北米先住民の物語をイギリス人に読ませ、繰り返し再生させた。その結果、3つの変容パターンが見られた。①省略:自分の文化にとって不慣れ・理解しにくい内容が脱落する。②同化:自分の文化や知識体系に合うように内容が変容する。③合理化:論理的に筋が通るように辻褄を合わせる変化が生じる。これらはスキーマ(既有の知識枠組み)による記憶の再構成であり、記憶が正確なコピーではなく、能動的な再構成過程であることを示す。
Q22. ロフタスの誤情報効果を説明し、上書き仮説と共存仮説の違いを述べよ。
ロフタスの誤情報効果は、出来事を目撃した後に与えられた誤った情報が、元の記憶を歪める現象である。例えば、交差点の標識が「止まれ」であったのに、事後の質問で「一時停止の標識」と暗示すると、被験者は「一時停止」と記憶してしまう。また、車の衝突速度を尋ねる際、「ぶつかった(hit)」vs「衝突した(smashed)」という動詞の違いで推定速度が変わった。上書き仮説は、誤情報が元の記憶を完全に書き換えると考える。共存仮説は、元の記憶は残っているが、誤情報によってアクセスできなくなっていると考える。
Q23. ソース・モニタリングとデジャヴの関係について説明せよ。
ソース・モニタリングとは、ある記憶がどこから来たのか(実体験か、人から聞いたか、想像したか等)を判断する認知機能である。この機能が失敗すると、記憶の出所を誤って帰属してしまう。デジャヴ(既視感)はソース・モニタリングの失敗の一例であり、初めて経験する場面なのに「以前経験したことがある」と感じる現象である。これは、現在の経験が過去の類似した記憶を活性化し、その馴染み深さの感覚が「以前も同じ場面を経験した」と誤って帰属されることで生じると考えられる。
Q24. 系統的脱感作法の手順と原理を説明せよ。
系統的脱感作法は、古典的条件づけの原理を応用した行動療法の技法であり、不安や恐怖症の治療に用いられる。原理は「逆制止」であり、不安と拮抗する反応(リラクゼーション)を利用する。手順は:①まず自律訓練法などでリラクゼーション技法を習得する。②不安刺激を弱いものから強いものへ段階的に並べた不安階層表を作成する。③リラックスした状態で、最も弱い不安刺激から段階的に提示し、各段階で不安が消えてから次の段階に進む。こうして、恐怖刺激に対する条件反応(不安)がリラクゼーション反応に置き換えられる。
Q25. 自己効力感における「効力期待」と「結果期待」の違いを説明せよ。
自己効力感(セルフ・エフィカシー)はバンデューラが提唱した概念で、2つの期待から構成される。効力期待(efficacy expectation)は、ある行動を自分が実行できるかどうかについての主観的な確信のことである(「私にこれができるか?」)。結果期待(outcome expectation)は、ある行動をとった場合にそれが望ましい結果につながるかについての期待である(「これをやったら結果が出るか?」)。行動を起こすためには両方の期待が高い必要があり、効力期待が低ければ能力があっても行動に移せず、結果期待が低ければ努力しても無駄だと感じてしまう。